君へ

わたしのなかの どこかに住む あの頃の君へ

強くて たくましくて
世界の中心にいるために
いつも がんばっていた君

君のことを なつかしく 思います

今のわたしは 君より大分 大人になったのに
情けなかったり 弱気になったりしているけれど
君よりも ほんの少し すなおになったんじゃないかな

どうしてかな

小さな世界の中心にいなくても
ちゃんと生きていけるって わかったからかな

小さな世界も 大きな世界も
その中心がどこにあるのかなんて
わたしには一生わからないだろうけれど

わたしは わたしの中からしか
この世界を見ることができないのだから
わたしの見方ひとつで変わるこの世界は
いつだって わたしのものなんだと思うよ

だから 大丈夫

肩肘はって生きなくたって
君はいつでも まわる世界の中心にいるのだし
そんな君を 今のわたしが ちゃんと見ているのだし

だから 大丈夫
わたしも きっと

 

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