「草鞋(わらじ)がほしい。」と思っていました。
「窮屈なのは大嫌い!」と声高に主張する我が足。いろいろ試してみましたが、経験上、最も足が喜んだ(=不平を言わなかった)のは、鼻緒のある草履タイプのサンダルでした。
そして、ようやく気づいたのです。「靴」というものは、どうもわたしには合わないんじゃないか、ということに。
それから私は、「鼻緒のある草履タイプのサンダル」を探しましたが、全く見つけることができません。ショッピングセンターに並んでいるビーチサンダルや浴衣用の安い草履は、総じて足がすぐ痛くなるし、靴屋で見かける男物はデザインが好みでもサイズが合わず、履けません。また、その場でぱっと試したい昔ながらの人間なので、ネットや通販では買いたくありません。草鞋を編む講座に参加して、ぜひとも自分で作りたいという気持ちはあるものの、ワラ仕事は冬のもの。今すぐ実現するわけでもありません。
しょんぼりしていたわたしでしたが、紆余曲折を経て、本日、ようやく「履物」を手に入れることができました。入手場所は、巷のおばあちゃまたちが利用する、昔ながらの履物屋さん。日々和装で過ごす人たちが愛用する店には、ちゃんと、履きやすい草履が用意されているのですね。
そんなことも知らずに、こんな歳まで生きてきました。これからは、古き良きお店にお世話になりたいと思います。