わたしたち「ヒト」という生きものがいなくなったとき、わたしたちがつくったモノはどうなるんだろうと、たまに考えます。
いずれ朽ち果てて大地に還るとはいえ、自然の浄化作用だけでは途方も無い年月がかかることでしょう。また、他の生きものにとっても生活しづらく、不都合が多いかもしれません。
そこで、誰もいなくなった地球で、ヒトのつくったものを片付ける巨人になりたいと思いました。もうヒトは誰も住んでいないので、心置き無く掃除ができます。
もしもわたしがものすごく力の強い巨人だったら、他の生きものにとって住み心地の良い部分は残し、そうでない部分は片付けて、もとの素材に戻したいです。例えば、鉄塔を引っこ抜いて、丸く固めて鉄の塊に戻すとか、アスファルト道路をロール状に巻いてから圧縮し、石油に戻すとか。
ヒトがつくってしまったものを、なるべくもとの状態と同じになるよう、大地に還したいなと、そういう妄想をしています。
念のために書きますが、決して破壊しているわけではありません。誰も使わなくなったものが早く朽ちるよう片付けがしたいだけなのです。