豚さんの功績のこと

最近、よく目にとまるのは、自由にのびのび暮らす生き物たちの本や動画など。

例えば、豚さんは、ぬかるんだ場所をごろごろして泥まみれになることで、体温調節や、病原菌・雑菌を落としているそうな。自ら泥に飛び込んで、ごろごろべちゃべちゃ楽しみながら、体調まで整えるとは!

さらに、豚さんは、あまり耕されていない場所をほじくり返し、出てきた虫や植物の根などを食べるそうな。そのおかげでちょうどよい具合に土が耕されて、新しい植生を育んだりしているのだとか。

「生物は、生きているだけで不自然を自然に還す」という言葉が胸にしみます。

ヒトは、どうだろうか。

こっちの世界の方がいいじゃんねーを描くのこと

卓越した技巧もなく、抜きん出たセンスもなく、誰もがハッとするような鮮やかさや、使い勝手の良い汎用さもないのに、わたしがしぶとく絵を描き続けるのはどうしてだろうと考えておりました。

この国を牛耳るヒトたちが猛進する方向を憂いて、世捨て人として生きるしかないと考えながらも、そっちはだめだ、こっちに行こうと伝え続けたいと思うのはどうしてだろうと考えておりました。

きっと、未来を描くためです。

へたっぴでも、こっちの世界の方がいいじゃんねー!というものを描き続けることに決めました。

あたらしい街を描くならのこと

パンデミック後のあたらしい街を描くなら、街路樹の下には落ち葉を降り積もらせることができるたっぷりした空間を確保したい。できれば、木の下は夏場は草を伸び放題にしておいて、誰でも自由に休んだり本を読んだり探検したり生き物を探したりできるといい。片隅では通りすがりの人たちが花や野菜を育てたり、ビオトープ的な水の道もあったりするといい。

自分の加害性と向き合うのこと

今日は、自分の加害性と向き合った。

湿気の多い、夏の雨上がり。こんな日にはあの街路樹に珍しいカタツムリがきているはず!浮き足立ち、足は速まる一方だったが、お目当の木の表面は乾いており、残念ながらカタツムリを見つけることはできなかった。期待していた分だけ落胆も大きい。ちぇっと歩き出したとたん、小石を踏み潰したような感触と音。まさか、と思った。振り返れば、踏み潰されて殻は砕け中身はぐちゃぐちゃになったカタツムリが、どう考えても、今、わたしが歩いた軌道上にいる。しかも、思い返せば「小石を踏み潰したような感触」は、それまで早足で歩いた道で最低2回程度は感じており、「今日はよく小石を踏むな」と考えた記憶もあった。わたしが、カタツムリを、踏み潰したのだ。

それに気づいたとき、わたしはショックを感じた。具体的には、あんなに出会うのを楽しみにしていたカタツムリを、無自覚に踏み殺してしまった自分自身に対するショックだ。カタツムリの立場からすると「出会うのを楽しみにしていた」と言われてもぞっとするだけだろう。カタツムリはわたしのことなど意識せず、ただ歩いていただけなのに踏み潰されたのだ。それなのに、踏み殺した加害側が自身を憂いてショックを受けたなどと発言するのは、相手を思いやる気持ちが微塵もない自分本位な言動である。

さらに、わたしは、カタツムリを何匹踏み殺してしまったのか正確に思い出すことができなかった。怖くなったこと、そして時間を言い訳に、踏み潰したような感触を感じた全ての現場に戻らなかったのだ。カタツムリの立場からすると、現場から逃走したあげく、稚拙な言い訳により罪を顧みようとしなかった加害側の態度は許せるものではなく、情状酌量の余地もない。

もちろん、自分のしでかしたことに気づいたと同時に「ごめん!」と謝ったが、言葉の軽さはカタツムリの命を軽んじているし、あまつさえ加害側は、いつも命を食べているし、アリだって花だって知らずに踏んでしまうだろうし、殺生せずに生きるのは無理だ、と開き直って自分をなぐさめており、反省の色もない。せめて、それ以降は地面を凝視し、慎重に慎重に歩みを進めたが、他の命を踏まないよう努力するのは当たり前のことなので、罪滅ぼしにもなんにもならない。

自分の加害性と向き合った今日のできごと。そもそも、珍しいカタツムリを見てやろうというような傲慢さと、生息域を荒らす行為への無頓着さもいかんです。カタツムリさん、本当にすみませんでした。今後はこのようなことを起こさないとかたく誓います。

五月の農園は緑の中のこと

Q これは、なんの写真ですか?

A つるなしインゲンが植えられた農園の写真です。

Q つるなしインゲンは、どこにありますか?

A まわりの草を刈り取って、インゲンの根本にそえてあるので、それを目安に見つけてください。刈り取った草は、保湿と栄養、雨による土の跳ね返りを防ぐ、生きものの住処など、様々な機能を兼ね備えた素晴らしい存在です。

Q つるなしインゲンは、何本ありますか?

A 写真には二本写っています。

Q 雑草だらけで、農園の様子がよく分かりません。どうすればいいですか?

A わかりづらいと思うのは、見慣れていないからです。心の目を開いてください。よく観察すると、色々な発見があると思います。

自由奔放な髪の毛のこと

髪の毛の話です。

伸ばし放題にしたあげく、暑くてどうしようもなくなり、無造作に束ねました。襟足はぼうぼうだし、長い毛は重力に逆らって跳ね上がります。

普段、櫛を通すくらいのお世話しかしていないせいでしょうか。重力に逆らうくらいこしがつよい髪って、ある意味すごいと思うのよね。

わたしの体を構成するいろんな器官は、わたしよりも自由奔放に生きているように思います。

存在がお洒落なクモちゃんのこと

こちらは、存在がお洒落なクマちゃんと、すり切れたわたしのズボンの写真です。

公園でぼんやりしていたら、いつの間にかクモちゃんが遊びに来てくれたのです。それだけでもう嬉しくなっちゃうです。

写真を撮らせてくださいとお願いすると、カメラに近寄ってきてくれました。そんなことされたらもうどうしても嬉しくなっちゃうです。

ありがとうございました。

クモの巣ショールームのこと

クモの巣にも様々な形があります。

今年初めて、我が家でドーム型の巣を見ました。ふんわ〜り繊細な糸が幾重にも積み重なってほんわり丸くなっていますのよ。このクモさんの巣は4月〜5月はじめまで見られましたが、大雨が何回か降ったあと、巣もなくなっていました。息災であれ。

最近、我が家に突如現れたのが、中央にごちゃごちゃとものを詰め込んだ棒状の何かがある巣。円形に張った部分も、ヘロヘロの糸で乱雑に組んだ感じです。すかさずクモハンドブックで調べましたら、このごちゃごちゃの中にお住まいらしいです。このタイプの巣も、我が家では初めて見たなあ。

今までもたまに見かけたのが、部屋の四隅にホコリがたまったふりをしている巣。角を上手に利用しており、よーく見るとちゃんとクモちゃんもお住まいだったりするので、迂闊に隅々までお掃除できません。

クモさんのおかげで、観察する目が育ってきた気がします。