テントウムシの幼虫、頭の上から落ちてくるのこと

もしょもしょ動く気配のあと、頭からテントウムシの幼虫が落ちてきました。

確かに、通り沿いにテントウムシの幼虫がたくさんいる場所があり、密やかに愛でながら歩いてきたところでした。わたしの頭は日頃からもしゃもしゃなので、木の上から落ちた子を気付かずふんわりキャッチしたのでしょう。

頭の上から落ちてきたテントウムシの幼虫は、わたしのカバンの上を元気に歩き回っています。しかし、そこは電車の中でした。植物もアブラムシもないこの空間には、この子が食べられそうなものは何一つありません。今、この子を見失ったら、大変なことになります。

これも何かのご縁と家に連れ帰ることも考えましたが、あっちへこっちへ歩き続けるこの子を、つぶさず見失わず安全に運ぶ自信はありません。この子の生活空間となれそうな緑が近くにある駅で途中下車することにしました。

手に手にかばんに定期入れにと、ひたすら歩く子を順々に動かしながら、無事植え込みまで移動してもらい、事故もなくよかったと心底思いました。

どうせならわたしのもしゃもしゃの頭の上で、もうしばらくのんびりしていてくれれば、一緒に家にきてもらうことができたのにな。