もったいないおばけのこと

「もったいないおばけ」から受けた影響は多大です。

小さな頃テレビで見た「日本昔ばなし」風の「もったいないおばけ」のお話は、野菜が嫌いだという理由で粗末にする子どものもとに、夜中、野菜たちがやってきて、「もったいない」「もったいない」と告げるもの。

おぼろげなわたしの記憶では、真っ暗な寺の鐘のなかに閉じ込められ、野菜のおばけに取り囲まれ、ちゃんと野菜を食べないと出してもらえなかったような。「もったいないおばけがでるぞ〜」と大人から脅されたというよりも、自分自身で幾度となくその映像を思い出し、「残したら、もったいないおばけがでる……」と戒めていたように思います。

懐かしいなと思って、先日調べてみたら、いくつかのお話がごっちゃになっていることが判明しました。「もったいないおばけ」の話と、寺の鐘に閉じ込められる話は、別のものでした。そもそも、「日本昔ばなし」ではなく、ACのCMだったのね。知りませなんだ。

多少の誤差や勘違いも含めつつ、物語や昔話というものは、教科書などより深く根付き、その人の芯をも形作ると感じています。

これからも自分のなかの「もったいないおばけ」を大事にしていこう。