ヒトを見るのこと

顔を描くとき、見えたものを紙面上に再現しようとすると、そのヒトに似なくなるのはなんでだろう。目と鼻と口というパーツを組み合わせただけでは、個性をあまり感じない。そういえば、教室の壁一面を埋める「ともだちの顔」は、均一なものが多かったような。わたしの目から見た同じクラスのヒトビトは、みな違う顔形で、似ているヒトなんていなかったんだけどな。その「ヒト」を見るとき、重視するのは顔形ではなく、表情や雰囲気なのかもしれない。