割愛せずハラハラするのこと

おカイコ様が羽化し初めて3日間は大変のどかでした。

羽化後のおしっこを済ませると、おカイコ様は皆じーっとして動きません。昨日までに7頭羽化しましたが、朝見た時から全く位置が変わっていない子が多く、省エネにもほどがあると思っていました。それも、羽化した子がみんなオスだったからなのですね。

今朝、おカイコ様の様子をうかがうと、様子が一変していました。

あんなに動かなかったオスたちが、羽根を猛烈に動かして、メスと交尾できたオスを押しのけようと躍起になっています。自然にまかせようとしばらく様子を見ていましたが、戦いは激しくなるばかり。メスもオスもボロボロになってきました。これはいかんと思い、昼前には、後尾中のペアを別の場所に移すことになりました。

オスだけのときは、のんびり観察してスケッチまでできたのに、可愛らしいお嬢様たちの姿をお絵描きする暇もありませんでした。

さて、「割愛」という言葉は、交尾中の蚕のオスとメスを引き離すところからできた言葉だということはご存知でしょうか。わたしはおカイコ様のお世話をするため、いろいろネットで調べているときに初めて知りました。

おカイコ様は、2時間程度交尾すれば十分卵が産むことができ、それ以上続けると卵を産む体力がなくなってしまうことがあるとのこと。ただわたしは養蚕業をするわけでもないし、自然にまかせてみようと、しばらく様子を見ることにしました。……が、これも、やっぱり、こう、あまりにも長いし、メスが大丈夫かしらんと気になって、ハラハラしております。