道ゆくヒトが、手をかざして歩いています。
よく見えないものの、弱い雨が降っているのだろうと、折り畳み傘を広げる途中でメガネが曇りました。
最近で、一番寒い日です。
曇ったメガネのまま歩くのは危ないのですが、街灯がほんわりと丸く光り、いつもの街が幻想的に見えます。
急に雨が見えるようになったと思ったら、風にあおられバラバラと不規則に動き始めました。そのうち、雨は白く、大きくなり、風に舞い上がるようになりました。
雨がみぞれに、みぞれが雪に変わる過程を見届けたのは、生まれてはじめてのことです。
ひとり静かに興奮していたら、びしょ濡れの傘に一枚、落ち葉という名のお手紙まで張り付いていました。
今日も、スペシャルな日です。