器を変えて気づいたのこと

いつも同じマグカップで飲む紅茶やコーヒー。たまには気分を変えようと、お客様用のちょっといいカップで飲んでみて、驚きました。

味が違うのですよ、明確に。

いつもの紅茶を、ちょっといい器で飲む。

まずは、紅茶です。

紅茶用のちょっといいカップは磁器なので、厚みは薄く、持ち上げるととても軽いです。器の口が広くて、全体的に平たい作りであるため、量はあまり入りません。どちらかというと、お茶をがぶがぶたくさん飲みたいわたしは、いつも大きめのマグカップで飲んでいました。

でも、ちょっといいカップに入れて紅茶を飲んでみると、香りがふわっと鼻を抜け、いつもより格段美味しいものを飲んでいるように感じました。ティーパックはいつもと同じなので、この感覚の差は、器の形によるものでしょう。平たく、口の広い構造が、紅茶の香りをより引き立たせたのだと思われます。

いつものコーヒーを、ちょっといい器で飲む。

「器の形で、美味しさも違う」ということに初めて気づいたわたし。じゃあ、コーヒーも違うんじゃないかと、早速試してみることにしました。

コーヒー用のちょっといいカップも磁器で、紅茶用のカップに比べると厚みと重さはあるものの、いつものマグカップよりは薄くて軽い作りです。ただ、器の深さはいつものマグカップとそんなに変わらないので、味も対して違わないだろうと思っていました。

でも、ちょっといいカップに、インスタントコーヒーをいつもの分量で入れて飲んでみて、驚きました。紅茶のときの例から、器が良ければインスタントコーヒーでもいつもよりも美味しく感じられると思っていましたが、その逆でした。味がしないのです。香りも薄く、なんの飲み物を飲んでいるのか、よく分からない感じになってしまいました。

器の違いでわかった、本当の味。

今回の経験でわかったのは「器の形の差」と「いつもの紅茶やコーヒーの本当の味」です。

形式には全く拘らないものの、温かくておいしいお茶をがぶがぶ飲みたい、茶飲みのわたし。自分でいれるお茶は、手頃な値段ながらも、好きなお茶のメーカーや銘柄があります。なので、ちょっといいカップにも耐えうる、美味しい紅茶を飲むことができたのでしょう。

一方、自分でいれるコーヒーには全くこだわりはありません。いつもはなんとなくコーヒーっぽいものを飲んでいる気持ちになっていましたが、ちょっと良いカップによって、わたしがいつも飲んでいたものの正体が、浮き彫りになったのかもしれません。

お店でコーヒーを飲むときは、やれカフェインレスだフェアトレードだとあれこれ考えるのにね。「いつものコーヒー」のこと、もうちょっと考えようと思います。