何かがあって、解決したらしいのこと

「眠」と呼ばれる脱皮前の状態を除き、幼虫時代のおカイコ様が桑の葉から離れることはめったにありません。桑を食べ尽くしてしまったり、乾燥してこれ以上食べられなくなったりすると、葉脈だけになった葉の上に乗ったまま、次の桑が補給されるまでじっと耐えておられます。

おカイコ様をせまい空間にぎゅうぎゅう詰めにするのは避けたいのですが、潤沢に桑を確保することができず、一度に差し上げる量にも限りがあるため、なんだかいつも密度が増してしまいます。

そんななか、ひとりのおカイコ様が桑の葉から離れた場所で、じっとされているのに気がつきました。

過密状態が嫌で逃げてきたのか、はたまた具合が悪いのか。小さな葉の切れ端を与えてみましたが食べる様子はありません。様子を見ようとしばらく放っておくと、夜には、はぐれカイコの姿はありませんでした。

何かがあってみんなから離れたけれど、何かが解決したので戻ったのでしょう。

カイコたちにもいろいろあるようです。