息を吹き返したエゾヨツメさんのこと

エゾヨツメという蛾の幼虫をお育てしています。

新緑に似た鮮やかな黄緑色のボディが葡萄色に変色し、食草を離れて蛹となる場所を探す方が現れ始めました。

おひとりめは無事に地面に降り、下敷きにしていた新聞のすきまに潜り込んだり、箱のふちまでよじのぼったりと散々うろうろした挙句、地面に落としておいた葉っぱや小枝を糸でくっつけて、蛹になる準備を始めました。

新聞の下に潜り込もうとする仕草をみて、もしかしたら土の中に潜りたいんじゃないかと思い、クワガタ用のくぬぎのマットを敷きつめたケースを用意し、おふたりめ以降はこちらに移っていただこうと準備していたとき、食草用に水を溜めたガラス瓶のなかで、水没していた幼虫を発見しました。昼前に確認して以来、行方知れずだった、おふたりめです。

悲鳴を上げながら助け出しましたが、水に浸かってからどのくらい時間が経っているかわかりません。いつもは固く締まったボディが、中身がつまっていないようなふにゃふにゃとした感触になっていました。しかし、見た目は変化していません。きっともう助からないだろうと思いながらも、手のひらで温めたり、日光を当てたり、ボディをむにむにとマッサージした後に、小さなカップにキッチンペーパーを敷いた上に、そっと乗せておきました。

帰宅後、カップの中を確認してみると、おふたりめがうごうごと動いているではありませんか!「生き返ったー!」と大声を上げ、早速ケースへ。

食事後にもう一度確認すると、穴を掘っているのか、尻だけを高く突き出したまま固まっています。もしやダメージがひどくてそのまま亡くなったのではと心配しましたが、先ほど見てみたら、土から頭を出しておられました。

テンションが乱高下する大変な日でしたが、エゾヨツメさんにはこのままお元気に過ごしていただきたいです。