ラクガキイモムシのこと

本日もラクガキです。

散々描いては消しを繰り返し、どうにもまとまらないので、イモムシ様にお越しいただきました。

こんな日もある。

お犬様の吠える声のこと

よく通る道の途中に、お犬様が住まわれているお家があります。

室内にいらっしゃるでお姿を見たことはありませんが、通りすがりに大音量で吠えられるので、いつもものすごくびっくりしてしまいます。

お犬様から放たれる一喝はすごく、驚きで体がビクッと震えた拍子に何かが剥がれ落ちたような気がするほどです。その剥がれ落ちた感が結構爽快で、驚かされたことに対する怒りのようなものは微塵もわきません。

最近では、なんか悪いものを剥いでくれてるんじゃないかとありがたい気持ちになり、吠えられた後は「ありがとうございます」とつぶやいて通り過ぎることにしています。

息を吹き返したエゾヨツメさんのこと

エゾヨツメという蛾の幼虫をお育てしています。

新緑に似た鮮やかな黄緑色のボディが葡萄色に変色し、食草を離れて蛹となる場所を探す方が現れ始めました。

おひとりめは無事に地面に降り、下敷きにしていた新聞のすきまに潜り込んだり、箱のふちまでよじのぼったりと散々うろうろした挙句、地面に落としておいた葉っぱや小枝を糸でくっつけて、蛹になる準備を始めました。

新聞の下に潜り込もうとする仕草をみて、もしかしたら土の中に潜りたいんじゃないかと思い、クワガタ用のくぬぎのマットを敷きつめたケースを用意し、おふたりめ以降はこちらに移っていただこうと準備していたとき、食草用に水を溜めたガラス瓶のなかで、水没していた幼虫を発見しました。昼前に確認して以来、行方知れずだった、おふたりめです。

悲鳴を上げながら助け出しましたが、水に浸かってからどのくらい時間が経っているかわかりません。いつもは固く締まったボディが、中身がつまっていないようなふにゃふにゃとした感触になっていました。しかし、見た目は変化していません。きっともう助からないだろうと思いながらも、手のひらで温めたり、日光を当てたり、ボディをむにむにとマッサージした後に、小さなカップにキッチンペーパーを敷いた上に、そっと乗せておきました。

帰宅後、カップの中を確認してみると、おふたりめがうごうごと動いているではありませんか!「生き返ったー!」と大声を上げ、早速ケースへ。

食事後にもう一度確認すると、穴を掘っているのか、尻だけを高く突き出したまま固まっています。もしやダメージがひどくてそのまま亡くなったのではと心配しましたが、先ほど見てみたら、土から頭を出しておられました。

テンションが乱高下する大変な日でしたが、エゾヨツメさんにはこのままお元気に過ごしていただきたいです。

両性なの?のこと

おカイコ様たちが、日々羽化されています。

その日は、御三方が羽化されていました。しきりに羽を動かしておしりをぎゅうぎゅうと押し付け合っているので、ふたりのオスがひとりのメスを奪い合っているのだろうと思いました。

でも、どの子がメスなのか、いまいち分かりません。

いつもは、ぽってりした大きなお腹のメスのもとへ、せわしなくハネを動かしながら体の小さなオスたちが詰め寄るのでわかりやすいのですが、今回は全員がハネを動かして動き回っており、体も小さく、どの子もオスにしか見えません。

そのうち、ふたりのおしりがくっついて無事にペアが決まりました。ほっとしてペアを別の箱に移し入れ、交尾&産卵できる環境を整えました。

次の日。

箱を覗いてみると、ふたりは離れて佇んでいました。いつもは、メスが卵を産み始めているのに、今回は卵を産む様子がありません。おかしいなと思いつつ、別のオスがいる箱に戻してみると、再びオスたちが興奮状態になり、くんずほぐれつの争奪戦が始まりました。

結論から言うと、とあるひとりのおカイコ様を別の箱に移すと、オスたちの興奮はおさまりました。羽が少しいびつなそのおカイコ様は、少しお腹が膨らんでいるように見えるものの、体は小さいし、お尻からフェロモンを出す突起を出すこともありません。ハネをせわしなく動かして、誰かと交尾しようとお尻をのばす様子は、オスのように見えました。

魅惑の両性の子だったのかしら。

ユッカという歌のこと

唐突に、絵が描きたいなと思いました。

画用紙を引っ張り出し、白紙としばし向き合います。あれこれ線をひっぱってみましたがしっくりこず、鉛筆を放り出しました。

再び白紙と対峙したとき、ふとユッカという歌の一部が脳内で再生されました。

「誰も一人で死んでゆくけど、一人で生きてゆけない」*

前後の脈絡はありません。でも、きっと今聴きたいんだろうなと思い、久々に再生すると、これまでとは少し違った風景が見えた気がして、手がするすると動き出しました。

ヒトの気持ちを動かす歌の力って、すごい。

*坂本真綾「ユッカ」(作詞:岩里祐穂、作曲:菅野よう子)より抜粋

明るい破壊衝動のこと

何かをぶっこわしたい、だなんて、アグレッシブなことを考えながら日々を過ごしているわけではありませんが、すみからすみまで敷き詰められたアスファルトやコンクリート、満遍なく何度もかけられる除草剤や農薬、分解されず食物連鎖から取り残されるプラスチック類など、自分の手に余る事柄に関して、むなしさと窮屈さを感じ、どうやって片付けてやろうかしらと、明るい破壊衝動を抱えてしまいます。

くるくる剥がしたり、ぎゅっと固めたり、上手に熱して素材に戻したり。できたらめちゃんこ楽しいだろうなー。

生まれるプレッシャーのこと

おカイコ様の蛹を入れた箱のぞいたら、すでに羽化した方々がおりました。

過去の経験から、オスが早く羽化し、2、3日後にメスが羽化するというパターンが多かったため、のんびり構えておりましたが、本日のぞきみた箱の中ではすでにペアができており、交尾されておりました。

はい、もちろんこころづもりはしておりました。メスとオスが羽化したら、番になって交尾することなんて、ちゃんとわかっておりましたとも。しかしながら、もう少しだけ後だと思っておったのです。

交尾後、メス様は卵をそれはそれはたーんとお産みになります。それはもうたーんとです。昨年生まれた卵が孵化した結果が今年ですから、卵の生存率なんかも想像つきます。

病気や成長途中に亡くなるおカイコ様もおりますが、お元気に成虫になられる方が大半ですので、どんどん、どんどん命が増えていく未来が想像できます。

種の絶滅が心配される昨今、無事成長してくれたことへの喜びを感じる一方で、ずんずん増えていく命の重みにプレッシャーを感じざるをえない、複雑な気持ちになってきました。

社会性のある生きもののこと

ライトに照らされた夕暮れのグラウンドで、サッカーの準備をする様子が目に止まりました。重いサッカーゴールのまわりに何人かが張り付き、えっちらおっちら運ぶ様子に、強い既視感を覚えます。

スポーツとは縁遠い生活を送ってきたのに、サッカーの練習準備を興味深く観察しようとする自分が不思議でしたが、なんてことはありません。食物を運ぶアリさんたちを連想しただけでした。

仲間同士協力したり、仲間うちのルールどおりに動いたり。社会性のある生き物の様子をはたから見るというのは、かなり面白く、見応えがあるものです。

わたしたちの行動をはたから見て楽しんでいる方々もいるんだろうなー。

いろいろ描けばいいのこと

昨日、めんどくさい自意識について書きましたが、うだうだ考えすぎず、いろいろなキャラクターとして描けばいいのではないかという気がしてきました。

楽しく落書きします。