我が家育ちの梅のこと

毎年、この時期に梅を漬けます。

今年は、我が家の盆栽もどきの小さな梅の木にもたくさん実がついたので、漬けてみることにしました。

梅の時期になると、大好きな坂田靖子先生の、梅花の精という漫画を思い出します。

たぶん、うちの盆栽もどきの梅の木は花梅なんだろうけど、ぜひとも実梅の精におでましいただき、梅干しをおいしくしていただきたいものです。

とある鳥の絵のこと

どんな絵にも「力」や「味」がある。

昔、とある展覧会で「狩野派」の絵を見た。花鳥が描かれた絢爛豪華な屏風の片隅で、一羽の鳥が足をまっすぐに伸ばし歩いていた。しかし、関節の存在を感じない伸びきった足がいかにも不自然で、超素人のわたしでも「ほんものの鳥を見てないのでは?」と疑ってしまうような出来栄えだった。

わたしは、自分の中でその絵を「悪い例」と位置づけた。そして、鳥の絵や写真などをみたときに「やっぱり鳥はこうだよね、あの絵はなんだったんだ・・・」と、10年以上も前に観たその絵のことを、わざわざ思い出すこともあった。

今日も、なにかの拍子にその絵の話になって・・・ようやく気づいたんである。「気に入らない」と思っているはずの絵が、わたしのなかにしっかり根付いていることに。ほかにもたくさん絵を観てきたはずなのに、「鳥の絵」というキーワードで一番に思い浮かぶのは、大好きな伊藤若冲ではなく、その狩野派の不自然な鳥の絵なのだ。

関節のない不自然に長い足を元気よく伸ばして歩く鳥の姿が、いまも私の心に残っている。これはもう、むしろ、気に入ってしまったのではないか。

そうかもしれない。

身の丈のしごとのこと

軒先や家の一部を改築して、お好み焼きなどを作って売っている人がいます。

「店舗」というよりも自宅の延長という気軽なお店は、都市部にも郊外にもあり、お手頃な価格と店員さんの親しみやすさもあいまって、子供から大人までひとりで気負いなく買うことができます。

小腹を満たすための手段はいろいろと増えたけれど、この店がないと困る、この店の味が好きなんだ、という人も多いんだろうなと思うのです。

「大儲け」しているようには見えなくても、地元のひとたちのためにお好み焼きを焼き続ける、これも身の丈のしごとのひとつだと、思いました。

クモさんwelcomeのこと

我が家の植木に巣をつくったクモさん。

丸くてとっても小さいですが、背中の模様や三層構造の巣の作り方から、ジョロウグモさんなのではないかと思っております。

わたしは、ジョロウグモさんが好きなので、こんな時期にこんなに小さな姿を見れて、とても嬉しいです。

ウェルカム、クモさん!

たまげたうつくしさのこと

朝、よく立ち寄る神社さん。本日もごあいさつに訪れると、境内に焚かれた煙が木漏れ日をうつして、それはそれはきれいで驚きました。ゆらゆらと煙が立ち上るごとに、木の葉や枝に分散された光線が姿を現すという感じ。言葉にするのは難しいうつくしさでした。うん、おら、たまげただよ。