ギンヤンマが卵を産みにくる池のこと

とある公園の人工池で、ギンヤンマのつがいが卵を産んでいた。

ギンヤンマは、オスがメスの後頭部をしっぽの先で掴んだ状態で、水草などの表面に卵を産み付けていた。じっくり見たのは初めてのことである。すごい。

この池は、いまや生きものに人気のスポットで、ギンヤンマの他にも、ナワバリ争いに忙しいシオカラトンボや、単独で卵を産みにくるシマシマのトンボ、何気なく通り過ぎる赤とんぼもいた。さらに、別の個体を追いかけ回すアメンボ(求愛行動か?)や、マイペースなヌマエビ、集団でいるのは好きだけど結構各々自由に過ごしているメダカ(?)、藻から時折飛び出して空気を吸いにくるアカミミガメの子どもなどの姿も見られた。(アカミミガメは、今までこの池には見かけなかったので、この夏、無責任なヒトに放されたのかもしれない。アカミミガメは外来種に指定されており、野外に放すことは禁止されている。

ガマなどの水草が植えられる前は、ただ水底の石に藻がびよびよついているだけの、ちょっと汚らしい印象の池だったのに(その時だって、ヌマエビさんはいたし、時期になればオタマジャクシも楽しそうに泳いでいたが)、今ではこんなにたくさんの生きものが暮らしやすそうな場所になっていることに少し感動した。公園管理のヒト、ありがとう。どうぞその方向性のままでお願いします。

ちなみに、カメラをもった男性が「藻が生えててキレイじゃない」と言って撮影を渋る現場にも遭遇したが、命溢れるこの池こそ胸をはって自慢できるものであると、わたしは思う。

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