広がる自分のこと

生きているということは、それだけでひとりぼっちではないということに、ようやく気づいてきた。他者の命を喰って生きているのだから当然のことなのに、そこだけ白く分厚く塗り込められたように、意識することができなかった。

ひとりぼっちではない自分には、関係しないものごとなどない。だって全ては関わり合っている。全てのつながりのどこかにひっかかっているわたしにも、早かれ遅かれ、その波は確実に伝わってくるのだ。

「わたし」の範囲が、この小さな体にとどまらず、窓にひっつくヤモリにもかかっていると知ったときの安心感たるや、すごいものだ。

去年の今日も、わたしは同じようなことを書いているけれど、去年よりも確実に、わたしが意識できる範囲は広がっている。

だからこそ、やっぱり、大事なものを間違えたくないんだ。