水たまりにはうつらない雨のこと

頬に雨粒を感じたので、レインコートのフードを被りました。

しばらくズンズン歩いたのち、ふと足元を見ると、水たまりには波紋のひとつもありませんでした。

あれ?雨は?

目をこらすと、霧雨のようなこまかな粒が降り注いでいるが、確かに見えます。けれど、水たまりを揺らすほどのものではない、と。

不思議である。