初夏は忙しいのこと

初夏はとても忙しい。

まず、昨日までヒリヒリ鳴いていたスズメの雛が、尻にモサモサの毛をつけたまま、大人のような声でチュンチュンと鳴く練習を始めた。

ひとりでも止まらないツバメのおしゃべりと、電柱のてっぺんから響くヒヨドリの意外な美声。

しっぽの青い美しいニホントカゲにうっとり見惚れ、ガラス窓の隙間に入り込むヤモリにひやひやする。

レモンちゃんについたたくさんの花が開き始め、米はにょきにょきと葉を伸ばしている。シソの葉と見紛うほどミントの葉はどんどん大きくなり、数年前に植えたシソは頼まれもせず毎年にょきにょき生えてくる。

急激に力をつけ元気に大きくなっていく生きものたちから目が離せない、初夏は忙しい。