大きな川のそばに暮らすのこと

毛越寺と中尊寺からの帰り際、平泉駅前をぶらぶらと散歩していたとき、「かつて北上川が溢れ、ここまで水がきました」という趣旨の金属製のモニュメントが建っていた。うろ覚えなので違う場所だったかもしれないが、「ここまで水がきました」という位置が、首をぐっと上に向けて見上げなければいけないほど高所で、心底びびったことはよく覚えている。それは東日本大震災ではなく、もっと前の台風による水害の影響だったが、そのことをちゃんと覚えておかなきゃという街の人の意思を感じて、さすがだと思った。

わたしも大きな川のそばに、好んで暮らしている。忘れそうになるけれど、大きな川とともに暮らすのなら、水害はいつでも起こるものとして、付き合っていかなければ。