日々の暮らしを起源とすること

東日本大震災について、わたしがいくら言葉を尽くしても意味がないと思うのは、あきらめの気持ちからではありません。

それは、今この場でわたしが言葉を尽くして書き綴るより、今までとこれから、わたしがどう行動するか、どう生きていくかで示すことだと思うからです。

自分と家族のいのちを守ること、できるかぎり地域の人々の助けとなること、そして、困っている人を直接的または間接的な方法で助けること、これが、わたしが個人的にできるせいいっぱいのことでしょう。

誤解や偏見、意図的な誘導などに惑わされることなく、自ら事実を見極め、正しいと信じたことに向かって行動するしかありません。それは、大きな災害が起きたときだけのことではなく、例えば、知らない人に親切にするとか、誠実で応援したくなる人たちがつくった商品を選んで買うとか、そうした日々の暮らしのささいなことから始まると信じています。