森になじむ暮らしを考えるのこと

未来のヒトの暮らしを考えたい、第1回のテーマは「森になじむ」です。

緑がわさわさ溢れる森のなかで、ヒトがなじむように暮らすにはどうしたらいいかを真剣に考えた結果、地衣類やコケでつくったスーツを着用すればいいと思いつきました。我ながらいい考えだと、上機嫌で絵を描き進むうちに、徐々に既視感を覚えました。

(あれ、これって、ナウシカの森の人のスーツっぽいな……。あのスーツは、虫の衣をまとうことで腐海の毒から身を守っていたのではないか。じゃあ、美しい森のなかでわざわざ地衣類やコケのスーツをまとう意味ってなんだ?「森になじむ」というなら、むしろスーツなんか着ずに、裸一貫で森のなかをゴロゴロした方が、よっぽどお肌によいのでは……。)

(!!……そういえば、森の奥に住む人々は、ほぼ裸に近い格好で過ごしているのに、お肌は丈夫だし元気いっぱいだ!全身別のもので保護しないと外界のいろんなものから身を守れないという発想はむしろ逆で、森になじむならいきものとしての自分をそのままさらした方が暮らしやすいんだ……!)

つまり、森になじむには、裸が、最適!