丁寧な言葉の響きのこと

ラジオをつけたら、レコード音源のようにわずかな雑音の混じる歌が流れてきた。合間には、番組へのお便りを紹介する、抑揚のない進行役の語りが入る。

気になってそのまま聴いていると、途中で声の調子ががらりと変わり、今流れていたのは昔のラジオ音源だという紹介が入った。

その落差がすごい。

馴染みある現代のラジオでは、感情豊かに抑揚をつけて話しているのに対し、昔のラジオには抑揚がない。ひたすら平坦で、丁寧な言葉が積み上げられていく。

もう少し聴いていたいな、と思った。