スケールの異なる多重世界のこと

冬に葉を落とした木が空へ枝先を伸ばす様子は、まるで毛細血管かシナプスのようだ。とすれば、あの枝先や幹からは伝達物質が出入りしていて、違う木とコミュニケーションしているのかしら。もしかしたらその役割は、木自身だけでなく、虫や鳥やキノコなど、木を取り巻く数多の生きものたちも担っているのかもしれない。ともすれば、それはわたしの表皮や内部に生きる数多の細菌たちと同じで、わたしの一部を食べたり補ったりしてくれているのだろう。ヒトも単なるその一部に過ぎない。宇宙は内にも外にも同時に存在し、極小から極大まで兼ね備えて方々で動き回っているのだから、次元のスケールが違いすぎてなんだかよくわかんない!と、冬の樹形を見上げて思いました