一方的にドラマチックな風景のこと

黄昏時の空が、まるで映画のようでした。

真っ黒い雲が渦巻く向こう側に向けて、沈んだ夕日から放たれる黄色い光線と、それを受けてリアルに浮かび上がる家や道。周り中が昼間よりもずっと暗いのに、風景の一部がくっきり見える奇妙さ。それなのに、影になった場所は真っ暗で、目を凝らしたらなんかいるんじゃないかと、無闇にびくびくしちゃう感じ。

映画なら、これからなんぞやよくないことが起こるんやろうな〜という場面ですな。

そんな風景のなかで繰り広げられるのは、自転車に乗って家路を急ぐヒト、畑仕事に勤しむヒト、車を洗うヒト、犬の散歩をするヒトなど、平凡な日常の一コマだったりするのですが、それもなんだかちょっと怖く見えるような……。

一方的にドラマチックでした。