「怖さ」のこと

リトルワールドに展示された猿の神像。

ぐっと持ち上がったしっぽが格好良く、うきうきとカメラを掲げて真正面に回り込み……「ぞっ」としました。見開かれ飛び出した目。その眼が持つ「怖さ」で、わたしのなかにあった魔が、剥がれたような気がしました。

「怖さ」で魔を追い払うといえば、祖父母の家に飾られていた般若のお面。ちょうど玄関を入ったところの壁にどーんと掲げられており、幼いわたしはなるべくそちらを見ないようにしていました。あれも、神像と同じように魔を払う意味があったのだと思います。

「怖さ」という感情を全部ひっくるめてネガティブなものと位置付けてなるべく遠ざけてきましたが、このような面もあるということを思い出しました。

ちなみに、リトルワールド本館の第5室には、幼いわたしが息を止めてダッシュで駆け抜けたくなるような真面目な怖さがいっぱい展示されております。

そういうのお好きな方はぜひ。

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