書き損じ画用紙などを新たな紙にしたいプロジェクトのつづきです。経緯はこちら↓
ミキサーもなく、いくら水に浸してもこれ以上柔らかくもなりそうにない書き損じたちを見て、正直途方にくれておりました。
でも、紙はもともととても貴重で高価なもので、江戸時代には、まちなかに落ちている紙くずを拾い集めて売る「紙くず拾い」という商売が成り立つほど。ミキサーのない時代でも日常的に古紙再生をしていたのですね。その頃の技術が参考になるはず!と検索したら、ありました。
「板上で叩く」これだ!と思い、早速やってみました。
まずは、水に浸した紙たちをぎゅっとしぼって、ひとかたまりにします。
これを、板の上に置いて、どしどし叩きます。道具は、家で余っていたまな板と、飛び散り防止用のサラシ、なぜか倉庫にあった太鼓を叩くバチです。さらに、床の上でどしどし叩いていたら、振動がすごくてご近所迷惑になりそうだったので、まな板の下にはタオルなども引いております。
でも、なかなかうまくいきません。なんか、いくら叩いても、紙がほぐれている感じがしないのですよね。
おかしいなーと思って、またネットに頼ることにしました。今度は「梳き返し」ではなく「和紙」の手順を参考にしようと検索してみると「叩解」という工程があるということが分かりました。和紙づくりの動画も見ると、なるほど、失敗の原因が分かりました。
失敗のひとつめは、紙をしっかりしぼりすぎたこと。カラカラの紙をいくら叩いても細かくならないのと同じで、ある程度水分がないと、繊維がほぐれないんですね。
失敗のふたつめは、叩き方にありました。太鼓のバチを使っていたので、ついつい2本でテコテコ叩いていたのですが、和紙づくりの動画では、重たそうな角ばった材をドス、ドスと下ろしていました。
なるほど、と思い、水を足して、叩き方も変えてみると・・・。
あ、なんか、いいい感じになってる気がする!
ドシ、ドシとバチをおろすたびに、繊維がぎゅっと潰れているのを感じました。やったー。
さらに、鍋で少し煮て、さまします。実際に紙を梳くには、まだまだ紙のかたまりが大きい気がしますが、水の中に細かい繊維が浮いていて、以前よりはほぐれたのが分かります。うう、よかった。
<本日のまとめ(わかったこと)>
- やってみなけりゃわからないことが多い。
- 失敗して、それの解決策を探して、やってみて・・・という工程は、とっても楽しい!