増えすぎると起こる何かしらのこと

つい先日、「何もしない方が保たれる均衡」と格好つけて書きましたが、たった5日間で状況はがらりと変わりました。

アゲハの幼虫たちは、今ではその全てが黄緑色のボディとなり、食欲が凄まじくなりました。不知火さん(柑橘系)の柔らかい葉のほとんどを食べつくし、枝先が骨のように露出している箇所も少なくありません。

「やっぱりこのままじゃ不知火さんが丸ハゲになっちゃう〜」と内心焦り始めた頃、いろいろと事件が起こりました。

アマガエルさん、来訪(来襲)

雨が降りしきる中、ふと庭を見ると、不知火さんの鉢の前に、ぽってりとしたお腹のアマガエルさんが座っていました。

うちの庭でアマガエルさんを見たのは、これが初めて。来訪に喜びつつも、お腹の大きさが気になります。よーく見ると、その口からは黄緑色の何かが飛び出していました。

そう、アゲハの幼虫です。

どうやらアマガエルさんは、鉢の上まで飛び上がり、ふくふく太った幼虫を捕まえて、地面に降りてきたところのようです。ただし、幼虫の大きさが自分の身長とほぼ同じくらい大きく、飲み込みきれずにいるようでした。

そのうち飲み込むだろうと思っていましたが、驚くことに6時間後も口から幼虫が飛びだしたまま庭におり、夜には、いずこかへ去ってしまっていました。

ちゃんと飲み込めたから去っていったのでしょうけれど、長時間開けっ放しになっていた口や喉は大丈夫だったんでしょうか。心配です。

巻き込まれて落ちた者

アマガエルさんが幼虫を飲み込みきれずに休んでいた頃、同じ不知火さんの鉢の縁をぐるぐると回るアゲハの幼虫を発見しました。

今までアゲハの幼虫が不知火さんから降りてくるのを見たことはありません。たぶん、アマガエルさんが別の幼虫に食らいついたときの衝撃で、鉢の縁に振り落とされてしまったのでしょう。

元いた場所に帰ろうとしているのでしょうが、実際は、円形の縁の上をひたすらぐるぐる回っているだけです。もし視覚や嗅覚が発達していれば、馴染んだ木や葉の色や形、においを頼りに、木の幹のある鉢の内側に降りたり、手近な枝に手を伸ばしたりするはずですが、そうした行動も見られません。歩き疲れてへとへとになった幼虫は、縁から落ちそうになりながらも、鉢の内側にへばりつき、そのまま蛹になってしまいました。

他の幼虫の大きさと比べると、蛹になるには早すぎるような気がします。でも、危険や体力の限界を感じたら、適齢期でなくとも、蛹になることもできるということが分かりました。

このまま弱って死んでしまうのかと儚く思っていましたが、偵察のために乗っかってきたアリを、蛹のままブンブンと動いて振り払う元気の良さを見せてくれました。よかっただよ。

その後も狙う者、落ちる者あり

アマガエルの他にも、庭には素敵なニホントカゲさん(常駐)や、子育て中のスズメさんなどがいらっしゃいますので、ぷくぷくでふわふわな幼虫(中には柑橘系のジュースがたっぷり)は、魅力的なご馳走だと思われます。

こうした方々に狙われたのか、はたまた降りしきる雨にうたれたのかわかりませんが、気がつけば不知火さんから落ちて地面をウロウロ歩いている幼虫を発見するようになりました。

増えすぎれば、何かしらが起こるということを、目の当たりにしております。

 


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