新しく噴火した火山からドロドロと真っ赤にきらめく溶岩が流れ出る映像を見ながら、父が言った。「地球って生きてるの?」
わたしはすかさず「もちろん!」と答えた。「わたしたちは、生きた地球の皮膚に住む細菌みたいなもんさ。」
うちの家族は「ブラタモリ」や「世界遺産」などのテレビが好きで、録画したものを何度も見ては、地球のダイナミックな面白さに感動しているのだ。
地震も火山も、大地の隆起も沈降も、風雨による侵食も、生きた地球の営みのひとつ。わたしは、その上に住まわせていただいている小さな命のうちのひとつ。
そう考えると、体は小さく、心はでっかくなった気がする。