キャベツの成れの果てのこと

これは、キャベツの成れの果てです。

4月、農園で収穫し終わったキャベツの株元から、新たな芽が顔を出しました。

放っておいたら蕾がついたので、持ち帰って庭に植えました。花を楽しみ、ついでに種がとれたら面白いなと思ったのです。

しかし、菜の花のような黄色い花はついたものの、あまり元気がなく、種になる前にしおれてしまいました。

このまま株ごと枯れてしまうかと思いきや、茎や葉は元気な緑色のまま、初夏になりました。

5月、たくさんのチョウたちが庭を訪れるようになりました。

なんとか根付いたキャベツのもとにはモンシロチョウが卵を産み、たくさんの幼虫たちを養うことになりました。

穴の空いた葉だらけになったキャベツ。もはやこれまでかと思いきや、豊富な幼虫を求めて、トカゲやスズメが毎日パトロールするようになりました。

小さな小さなキャベツの上で、毎日たくさんの幼虫が生まれ、大きくなる前に食べられるというサイクルが出来上がったのです。

穴だらけでぼろぼろだったはずのキャベツは、だんだんと大きくなっていきました。

9月、夏から続く暖かい季節はチョウの全盛期。モンシロチョウも毎日庭を訪れて卵を産むので、たくさんの幼虫が育っているはずなのに、キャベツはぐんぐん大きくなりました。

虫害に遭ったしょんぼりキャベツは、いつの間にかたくさんの幼虫を養うことのできるすんごいキャベツになりました。

すごいぞ、キャベツ!

放っておくとこんな形になることも、虫たちを養えるほど立派になることも、知らなかったよ。

ありがとう、キャベツ!

これからもキャベツの成長を見守りたいと思います。

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