桑という木のこと

桑(くわ)という木のことは知っていました。

かつて養蚕が盛んだったこの地域には桑畑のなごりがあちらこちらにあり、地元では桑の実や葉を使った名産品づくりが話題になったこともあります。しかし、「たくさんある木の中から桑を見つけてごらん」と言われたら戸惑ってしまうくらい、わたしにとって桑の存在は希薄でした。

しかし、今年おカイコ様を育てたことで、わたしのなかの桑の存在が一変。道端で見かけるたびに「あ、桑がある」と言ってしまうくらい、大きな存在となりました。

桑は、その実を食べた鳥たちがフンと一緒に種を遠くへ運ぶようで、夏の盛りには若い芽がそこかしこに顔を出すたくましい木なのだということも知りました。ただ、大変残念なことに、生えてくる場所が公園や道路端、河川敷だと、除草剤をまかれたり、安易に切られてしまったりして、大きくなることは難しいようです。

本日は、公園に残された大きな桑の木が悠々と黄色く色づいているのを発見し、初めて桑が黄葉することを知りました。みずみずしい大きな葉っぱが、緑と黄色に色づく姿は圧巻です。

こんな優雅な木が、街のそこかしこにたくさんあるといいのになあ。

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